1月28日、春節前の大晦日の夜は広州で過ごしました。一緒に旅行した友人の北京の友人がちょうど広州の家に一家大集合するというので便乗させていただき、年越しの水餃子作りにも参加させてもらいました。

みんなで中央電視台のいわば日本の紅白歌合戦みたいな番組を見ながら、「今年の番組はぜんぜんダメだね」「つまんな~い」などと口を動かしつつ、手でもせっせと餃子の皮をのばして、餡を包んでと、あっという間に野菜のみの餡を含む4種類の水餃子9人分の下ごしらえが終わりました。

23時半過ぎになって、表で爆竹の音が炸裂するなか、大きな鍋に湯を沸かして餃子を茹でて、自家製のにんにく入り醤油や酢を添えて、家族みなさんとでいただきました。夕食をちゃんと食べた後だというのに、皮から手作りの野菜水餃子はあまりに美味しく、たらふく食べて大満足でした。

2月3日は、広州の空港へ行くために香港から電車に乗ってまず広州東駅へ。駅に降り立ってまもなく、まさに五感で感じる中国「ああ、大陸に戻ってきたんだ…」と悲喜こもごもの思いが胸に押し寄せました。

というのも、列車を降りるとまず何とも言いがたい匂いが鼻を突き抜けます。次に、重い荷を引く身に襲い掛かる数々の段差。イッツ ア バリアワールドです。タクシーに乗れば、クラクションの嵐。空港のレストランでは、注文してない料理をウェイトレスが勝手に書き込んでたし、一皿しか注文してない料理が二皿も出てくるし、etc。

香港と一歩大陸に入ったときのこのギャップはどこから来るのだろう、と否応なしに考えさせられます。答えはそう簡単には出ないけど、愉快か不愉快な体験かというのはあっても、どちらがいいか悪いかというふうには分けたくないですね。

ところで、北京には中国のいろんな場所から人が集まってきてるし、十羽一絡げにするつもりはないけれど、街で見かける人々の顔つきからは「日本人とはやっぱり民族が違うんだなぁ」という印象を受けていたんです。ところが今回香港を歩いてみて、男女区別なく人々の顔つきに強い親近感を覚えたのでした。これは、これまでの台湾旅行では感じなかったものです。

米食を主体とする日本人と、やはり米や米粉をよく食べる香港人は醸しだす何かが自然と似てくるのかなとか、北京で人々が好んで食べている油と塩気をたっぷり使って大火力で炒めた料理と粉モノは陽性のエネルギーがものすごく強くて、必要以上に体に取り入れたエネルギーを持て余してるから、ケンカ好きなのかなと思ったり。

一口に中国と言っても多様性にめちゃくちゃ富んでる。自分の想像範疇を出ない仮説ですが、日頃の食事が性格や身体に及ぼす影響を見られたのが今回の旅行の収穫です。